和名『眼球日誌』。国際補助語エスペラント、文学、芸術、人類、政治、社会などについて
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コレラの時代の愛
評価:
ガブリエル・ガルシア=マルケス
新潮社
¥ 3,150
(2006-10-28)

 ビター・アーモンドを思わせる匂いがすると、ああ、この恋も報われなかったのだなとつい思ってしまうが、こればかりはどうしようもなかった。薄暗い家の中に踏み込んだとたんに、フベナル・ウルビーノ博士はその匂いを感じ取った。治療するために大急ぎで駆けつけたのだが、実を言うと緊急に治療が必要だと思われる患者に長年出くわしたことがなかった。ジェレミア・ド・サン・タムールはアンティル諸島出身の亡命者で、戦争で身障者になっていた。子供たちの写真を撮って生計を立てていた彼は、博士にとってこの上もなく心優しいチェスの好敵手であった。そのジェレミアがシアン化金を薫蒸して、拷問のように自分を責めさいなんでいた痛切な記憶の手の届かない所へ行ってしまったのだ。
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